9/04/2014

Gratitude!

#1602 TOOL BAG
 お買い上げ、有り難う御座いました。
満足頂けて、大変光栄です。
お似合いでございます。

こちらの1602商品詳細は、後日アップさせて頂きます。


#1602 TOOLBAG made by hand
Color : Natural
Size : T60cm H35cm D30cm
Price : ¥25.000+tax
*2014年9月4日時点で在庫ラスト1点となっております。
商品のお問い合わせ、通信販売をご希望の方はお電話、またはe-mailにて、
お気軽にお問い合わせください。 
Tradition Mills / トラディション.ミルズ
TEL 090-1110-7450
am10:00〜pm18:00 mon-sunE-Mail tradition.mfg@gmail.com

SOLD OUT

#1601 TOOL BAG SOLDOUT
最後の一点、完売致しました。
京都からわざわざお買い上げ、有り難う御座いました。


商品のお問い合わせ、通信販売をご希望の方はお電話、またはe-mailにて、
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9/02/2014

1601 TOOL BAG

本日は#1601 TOOL BAGのご紹介です。
以前から何度かこの手のTOOLBAGを製作しておりましたが、
今まで布帛で培ってきたノウハウを凝縮しながら、洋服屋が鞄を作ったら、、
のギリギリのラインまで拘った、やり過ぎず、足りな過ぎず、の
TOOL BAGを企画しました。


代名詞とも言えるLL.BEANやBUZZLINEなど大手メーカーを中心に
生成帆布のバッグは、街で本当に最近良く見かける様になりました。

ですがそのほとんどが、もの凄く似たモノばかりですね。
粗悪な作りだったり、ハンドルのバランスが変だったり、
鞄に限らずですが、モノづくりをあまり知らないで生産し、世に出回って
いるモノが多い様に、私は感じてしまいます。

勿論それでビジネスに成る訳ですから否定は出来ませんが、
結果的にそれがユーザーの価値観レベルを下げ、消費に繋がりにくくなり、
業界としても元気が無い状態に導いてしまっているのではないか、
などと私は勝手に思ってしまします。

本当のモノづくりとは、何度も何度も試行錯誤を繰り返し、
全てを逆算しながら先を読み、失敗を削ぎ落とし出来るだけのシンプルを目指す、
そしてそれらが結果的にデザインと融合し、観る人の心を揺さぶる、
手に取りたくなるオーラを放つ、持つ人の生活を豊かに演出できるサポートを担う、
それこそが価値であり、デザインなのだと私は思います。

メーカーとしての拘りこそが、今の時代に最も必要とされ、それを
明確にし、提案をし続ける姿勢、それを私は大事にしていきたいです。



話がそれましたが、数年前から温めていたTraditionのTOOLBAGを
今回2サイズ展開で製作致しました。

今回は品番#1601のタイプ。
小振りではありますが、男性にも女性にも持って頂けるサイズを意識しました。
綿100%生成の9号帆布をベースに黒とリベットの銅色でまとめてあります。

ハンドルで使っているテープは綿100%。
本当に探しても中々出てこないのがこの綿テープの世界、
3mm厚40mm巾のテープは非常にゴツく硬いです。

この極厚テープがハンドルとなり、全体を型崩れなくカバーできる
大事な役目になっております。
ハンドルは二つ折りにして叩いているので6mm厚、
さらにアーチ状になり、リベットで留めてあります。
下手なレザーよりも断然丈夫です。

また、その下にある黒いスナップ釦。
良く有るスナップ釦ではなく、錆加工が施された物を仕入れて打っております。
全体的に綿100%の商材に拘っているあたり、ここだけツルツル、もしくは
つや消し、などのスナップ釦では、どこか嘘くさくなります。
この錆スナップ釦はかなり良く出来ていて、全体にすんなり馴染みます。
YKK等のパーメックスの10倍以上の単価商材、非常に高価です。





 スナップ釦は、ZIPを開いた時に2WAYの機能を持たせております。
街で切符を買う時やPASMOをしまう時も、サッとスナップ釦を
閉じるだけで硬く閉じます。

 また前後についてあるハンドルテープ根元に設けてある一室のポケットは
iPhone程度の携帯であれば標準で入るサイズに設定してあります。

 定番のHOOKLESSダールメッキ加工のスライダーです。
ベースと成るテープも勿論綿素材です。
 色が剥げると地の色の銅が出て来ます。
これはDカンもナスカンも同じ加工をしております。
 H止めと言う止めのキャストです。
通常のものより高価な止めです。
 BG止め、こちらも値が張るパーツですが、見た目より機能で選んでおります。
通常の止めでは、開いてしまい、安っぽく見えてしまいますが、
この止め具で開かない様にチューブ状にロックされ開きません。
その分、縫製にシワ寄せがきてしまい、非常に手間がかかります。
 vintage力織機で今も尚作り続けている綿テープメーカーより取り寄せ、
スライダーに通してあります。

 ダールメッキ加工の線径3mm21mm巾のDカン
それを止めるレザータブ。リベットで二ヶ所止めて固定しております。
 アメリカより取り寄せた、カッパーリベット。
ワッシャー部分約12mm、底部分は約14mmと非常に大きくゴツいリベットです。
単価もYKK社のモノと比べても数十倍はします。
数年前よりずっと探しており、ようやく仕入れる事が出来ました。

これがかなり手間がかかり、生地に穴を開ける、リベットを通す、
ワッシャーをはめる、それを根元まで金槌で叩く、太い根元をクイキリで切る、
切り口を丸く潰して叩く。
これを一つのTOOLBAGで13ヶ所行います。非常に手間と時間がかかりますが、
これじゃないとこのバッグは成立しないのです。
 カッパーリベットにはヌメ革のパッキンを挟んでおります。
また、底側には、型崩れしない様に、レザーを敷いております。

 レザーストラップは最大110cm〜90cmまで5cmピッチで調節が可能です。
生成といっても、あまり汚れは目立ちません。
簡単な汚れであれば、消しゴムである程度は消せますし、スエード用の消しゴム
であれば尚落ちます。

ですが、そもそも何故綿100%に拘り、尚かつ生成にするのかと言う理由は、
汚れても味となり、それがまたデザインになってしまう、と言う設定に最初からしてあると言う事です。

男性から女性まで、幅広く対応出来るTOOLBAGに仕上がっております。
お問い合わせ等、どうぞお気軽にご連絡下さい。

#1601 TOOLBAG made by hand
Color : Natural
Size : T36cm H21cm D14cm
Price : ¥18.000+tax
*2014年9月3日時点で在庫ラスト1点となっております。
商品のお問い合わせ、通信販売をご希望の方はお電話、またはe-mailにて、
お気軽にお問い合わせください。 
Tradition Mills / トラディション.ミルズ
TEL 090-1110-7450
am10:00〜pm18:00 mon-sunE-Mail tradition.mfg@gmail.com

Working state

だいぶ更新が滞ってしまい、申し訳御座いません。

怒濤のバック製作の7月、8月がようやく終わりました。
まずは7月、#1601 SHORT TOOLBAGの製作途中を。

本体に使う3mm厚40mm巾の綿100テープです。
かなり探しました。2mm厚40mm巾ポリ、とかポリ綿とか、綿100が
あっても織方が良くない、など、かなり限られた背景しかないのが
綿テープの世界です。綿100で3mmとなると、他の色が欲しい場合、もう染工所で
染めるしか方法はありません

形崩れや持ち易さを考慮した結果、見えない部分も、テープを
贅沢に本体に一周分使います。




レザーストラップは裁断後、コバ処理を丁寧に一本づつ行います。

左、中は未処理。右が加工後。立体的になっているのがわかります。
毛羽立を抑えるので永くお使い頂けます。
革は丈夫な厚み3mmを。


同様に右側がコバ処理済み

寸法通りにポンチで穴をあけます

まずは特注でオーダーした21mm巾ダールメッキのナスカンを通します


アメリカより輸入した極太リベットを通します
親指のささくれが気になります、、、
軽くつまんでいる様に見えますが、かなり硬い部分です

そしてここからリベットのワッシャー部分をはめ込みますが、方法は
お見せ出来ません

根元までぶち抜きます

両サイドぶち抜きました

クイキリ、で根元1mm程残して切ります

切り口を丸く潰します

その間に本体に打ち込むリベットに、ヌメ革ワッシャーを製作しておきます

穴加工後、18mmローラー付真鍮美錠もリベットで留めます




ここからは#1602LARGE TOOLBAG用の20mm巾のレザーストラップ製作を
基本的には上記と同じ手順になります。

巾がSHORTタイプは18mm、LAEGEが20mmと2mm太めにしましたが、
2mm違うだけで印象がずいぶん変わります


ローラー付真鍮美錠も20mmを仕入れました

ベルト針が丁度良くハマる巾に平目打ちとポンチで加工します

美錠に通し、くるりと折り返し、リバットの穴が共通になる位置、、
簡単そうに見えますが、何度も位置に失敗し、ようやくできた印位置です

問題はリベットが打てるギリギリのラインまで攻めているか、でした


美錠のすぐ横にリベットが有ると、打込む
時にキズがつく可能性が出て来てしまいます
本当にギリギリです



根元までワッシャーをぶち抜きます
トンカチで抜きますが、本当に力使います

クイキリできります。根元線径5mmに達する銅を
クイキリで切るには、本当に体力と根気が必要です。
手のひらは皮が剥け、親指の付け根は2週間たった今も痛みがとれません
クイキリはたんに切る道具。コレを丸く潰していきます
丸く潰したものです。この雰囲気に憧れてアメリカより
取り寄せした、とても高価でタフでゴツい、極太リベットです。
国内YKKやモリトなどでは無い、自分の企画にはコレだと、ずっと探しておりました。
単価はYKKリベット単価の約50倍以上、しかも予想以上の手間と時間で、今後出来るかはわかりません。

一つ言えるのは、量産委託業者、または工場では、絶対やって貰えない仕様だと言う事です。
何とか出来たとしても、工賃は確実に跳ね上がり納期は言えません。では最終手段は納品後に、
自分達で打つか、しかしそれでは本体部分は作業途中で打たなくてはならない部分だらけなので
不可能なのです。

会社組織で企画したら、まず通はこんな企画は通らないと思います。
ハンドメイドならではの拘りと、一般流通量産商品のワンランク上を目指し、提案し続ける
Tradition.millsならではの拘りが随所に詰まった商品です



このように、何気ないレザーのストラップですが、非常に手間と時間がかかります
革の仕入に浅草に2回行き実際に見て触って、コレや!と言う革を選び、
そしてまずは自らオイルを入れ磨き、艶出しをします。
そこから18mm巾と20mm巾をとれる箇所を選びます。
革と言っても、生地とは違いオンスが一緒でもスカスカの部分も含まれ、ちゃんと
使える部分は少ないのです。革ジャンが良い例で、アームや身頃に切り返しが
多いのは、そうの様な理由がある為です。

カットした革を、今度は先端を5角形に切り落とし、ケツ部分も角を落とします。
そこからコバ処理を全面に行います。

各加工穴をポンチで打ち抜きます。美錠用の穴はポンチと平目打ちのセットで。
そしてリベットをハメる、ワッシャーを金槌で思い切り打込む、クイキリで切る、
また金槌で叩き丸く潰す。
これだけの行程を経て、このストラップを御客様の手元に行っております。

どうぞ良き相棒の一員としてTOOL BAGをお使い頂ければ、と思います。