だいぶ更新が滞ってしまい、申し訳御座いません。
怒濤のバック製作の7月、8月がようやく終わりました。
まずは7月、#1601 SHORT TOOLBAGの製作途中を。
本体に使う3mm厚40mm巾の綿100テープです。 かなり探しました。2mm厚40mm巾ポリ、とかポリ綿とか、綿100が あっても織方が良くない、など、かなり限られた背景しかないのが 綿テープの世界です。綿100で3mmとなると、他の色が欲しい場合、もう染工所で 染めるしか方法はありません |
形崩れや持ち易さを考慮した結果、見えない部分も、テープを 贅沢に本体に一周分使います。 |
レザーストラップは裁断後、コバ処理を丁寧に一本づつ行います。 |
左、中は未処理。右が加工後。立体的になっているのがわかります。 毛羽立を抑えるので永くお使い頂けます。 革は丈夫な厚み3mmを。 |
同様に右側がコバ処理済み |
寸法通りにポンチで穴をあけます |
まずは特注でオーダーした21mm巾ダールメッキのナスカンを通します |
アメリカより輸入した極太リベットを通します 親指のささくれが気になります、、、 |
軽くつまんでいる様に見えますが、かなり硬い部分です |
そしてここからリベットのワッシャー部分をはめ込みますが、方法は お見せ出来ません |
根元までぶち抜きます |
両サイドぶち抜きました |
クイキリ、で根元1mm程残して切ります |
切り口を丸く潰します |
その間に本体に打ち込むリベットに、ヌメ革ワッシャーを製作しておきます |
穴加工後、18mmローラー付真鍮美錠もリベットで留めます |
ここからは#1602LARGE TOOLBAG用の20mm巾のレザーストラップ製作を
基本的には上記と同じ手順になります。
巾がSHORTタイプは18mm、LAEGEが20mmと2mm太めにしましたが、 2mm違うだけで印象がずいぶん変わります |
ローラー付真鍮美錠も20mmを仕入れました |
ベルト針が丁度良くハマる巾に平目打ちとポンチで加工します |
美錠に通し、くるりと折り返し、リバットの穴が共通になる位置、、 簡単そうに見えますが、何度も位置に失敗し、ようやくできた印位置です |
問題はリベットが打てるギリギリのラインまで攻めているか、でした |
美錠のすぐ横にリベットが有ると、打込む 時にキズがつく可能性が出て来てしまいます 本当にギリギリです |
根元までワッシャーをぶち抜きます トンカチで抜きますが、本当に力使います |
クイキリできります。根元線径5mmに達する銅を クイキリで切るには、本当に体力と根気が必要です。 手のひらは皮が剥け、親指の付け根は2週間たった今も痛みがとれません |
クイキリはたんに切る道具。コレを丸く潰していきます |
丸く潰したものです。この雰囲気に憧れてアメリカより 取り寄せした、とても高価でタフでゴツい、極太リベットです。 |
このように、何気ないレザーのストラップですが、非常に手間と時間がかかります
革の仕入に浅草に2回行き実際に見て触って、コレや!と言う革を選び、
そしてまずは自らオイルを入れ磨き、艶出しをします。
そこから18mm巾と20mm巾をとれる箇所を選びます。
革と言っても、生地とは違いオンスが一緒でもスカスカの部分も含まれ、ちゃんと
使える部分は少ないのです。革ジャンが良い例で、アームや身頃に切り返しが
多いのは、そうの様な理由がある為です。
カットした革を、今度は先端を5角形に切り落とし、ケツ部分も角を落とします。
そこからコバ処理を全面に行います。
各加工穴をポンチで打ち抜きます。美錠用の穴はポンチと平目打ちのセットで。
そしてリベットをハメる、ワッシャーを金槌で思い切り打込む、クイキリで切る、
また金槌で叩き丸く潰す。
これだけの行程を経て、このストラップを御客様の手元に行っております。
どうぞ良き相棒の一員としてTOOL BAGをお使い頂ければ、と思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿